偏頭痛があっても、病院を受診することなく市販の解熱鎮痛薬で済ませてしまう人は多いと思われます。
偏頭痛に対して、市販の解熱鎮痛薬でもある程度の効果は期待できます。
しかし、市販の解熱鎮痛薬が新たな頭痛を引き起こしてしまうことがあるのです。
これを「薬物乱用頭痛(解熱鎮痛薬誘発性頭痛)」といいます。
解熱鎮痛薬に含まれるアスピリンやエルゴタミンなどの薬剤を頻繁に服用すると依存性が強まり、かえって痛みに敏感になり、頭痛を毎日のように発生させてしまう場合があるので、月に10日以上解熱鎮痛薬を服用している人は要注意です。
また、解熱鎮痛薬を連用することにより、偏頭痛の特効薬であるトリプタン製剤の効果を低下させてしまうこともあります。
いずれにしても、中途半端に解熱鎮痛薬を連用すると、それ自体による新たな頭痛を引き起こしたり、偏頭痛の特効薬が効かなくなるといった「悪循環」にはまり込んでしまいますので、十分注意する必要があります。