偏頭痛や緊張型頭痛など頭痛以外に異常がない頭痛を「一次性頭痛」というのに対して、くも膜下出血や髄膜炎、脳腫瘍など脳自体の異常で起こる頭痛を「二次性頭痛」といいます。
頭痛がひどい場合には、まず二次性頭痛でないかをCTやMRIを使った検査をする必要があります。
二次性頭痛のうち多くを占めるくも膜下出血と髄膜炎の特徴は、次のとおりです。
「突然バットで殴られたような頭痛」と「頭痛の持続」が特徴です。脳動脈瘤が発生しそれが破裂・出血する病気です。特に、一時的に意識を失ったり、吐き気や嘔吐があった場合には、ただちに脳神経外科を受診すべきです。
脳内にウィルスや細菌が入り、脳の炎症が起きる病気です。髄膜炎の特徴としては、持続する頭痛に加えて、39度位の高熱や意識障害が伴うことがあげられます。また、発熱や意識障害は、徐々に悪化するということも特徴的です。髄膜炎は徐々に悪化するので、診断が難しいとされています。治療には、大量の抗生物質を使用します。
くも膜下出血や髄膜炎の共通の特徴として、うなじの部分(項部)が硬くなる(硬直)という点があります。これは、体のある部分がトラブルを起こすと、その部分を守るために、自然と筋肉が収縮して硬くなる現象なのです。くも膜下出血や髄膜炎が起きると、脳や脊髄を包んでいる膜(硬膜)の刺激症状が起きます。これが項部硬直といわれるものです。